専門医による便潜血反応解説 本文へジャンプ

 

便潜血反応の種類と歴史




便潜血反応は大腸癌を早期発見するための簡易検査です。便に微量に含まれる血液を調べることで、大腸癌を早期に発見しようとするものです。  以前使用されていた便潜血反応は動物の血液にも反応してしまうため化学的潜血反応であったため食事制限を必要としたが、現在行われている便潜血反応は免疫学的潜血反応を利用しているため原則的にヒトの血液にしか反応しないため食事制限を必要としなくなりました。

免疫学的便潜血反応


ヒトヘモグロビンに対する抗体を用いて、免疫学的な抗原・抗体反応で判定する方法のため動物の血液には反応しない。よって化学的便潜血反応のような食事制限は不要。 現在はこの方法が主流である。
欠点としては効果であることと、上部消化管出血に反応しないことがある点である。 これは上部消化管出血は便に出るまでにヘモグロビンが変性してしまい、反応しなくなることがあるためである。

化学的便潜血反応


血液の赤血球中に含まれるヘモグロビンのペルオキシダ-ゼ様活性を利用して化学的に色素の変化で判定する方法。 オルトトルイジン法、グアイヤック法、ヘモカルト法といった方法がある。
化学的潜血反応による偽陽性・偽陰性
 肉や魚などの料理に含まれる血液や、鉄剤、ミオグロビンなどに反応することがあり、偽陽性(ヒトの血液でないのに便潜血反応陽性になってしまうこと)が見られる。ビタミンCの服用でも偽陰性になることがある。化学的便潜血反応の検査前3日間は、肉類を含まない食事制限を行う。現在ほとんどの場合に用いられている免疫学的便潜血反応ではこのようなことはない。


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